ハバタクミミ

ポケモン対戦記

リージョナルに参加した理由

Every Pokemon Championship event in 2023: Dates, locations & Prizes -  Dexerto

 

Dumboです。今回は、自分が今年から海外の大型大会「リージョナル」に参加し始めた動機について語ろうと思います。ただの個人的な後語りになりますが、たまにリージョナルの結果に現れる日本人プレイヤー何者?に関する裏話に興味があればぜひ。

 

 

リージョナルに参加した理由1

自分が初めて参加したのは 2024 Toronto Regional でしたが、結論から言うと、当時参加した主な理由は「英語を話す機会を広げたい」からでした。背景も含め説明します。

 

英語力を改善したい

実はレギュレーションDが始まった頃から、個人的な事情でポケモン対戦へのモチベーションが完全になくなっていました(モチベーションを失っていた理由は、少し話が重くなってしまうので割愛します)。去年のWCSも実は見ていません。ではなぜ戻ってきたかというと、少し実生活の話に関わってきます。

自分はアメリカのPhDプログラム(日本でいう博士課程)に留学していて、普段は海外で暮らしています。しかし、自分は英語が大の苦手です。もちろん留学するためには英語能力の水準の要件がありますので、客観的に見れば他の日本人と比べても一定水準の英語力はあるのですが、PhD学生の中ではかなり底辺にいると自覚しています。特に、英語を話すことがあまり得意ではないです。しかし、今後も海外に残ることを少し視野に入れており、この問題は一刻も早く解決したいと思っていました。

アメリカにいれば自然と英語力が上がるのでは、と思われるかもしれませんが、実際はそんな単純ではありません。日本人の特徴として、英語の読み書き能力は比較的高く、それらに苦しむことは実生活上でもあまりないと思います。問題になってくるのは、聞く話すなどのオーラルコミュニケーションです。特に、話すことに関して言えば、英語を「話せる」と「普通に(適切な発音で流暢に)話せる」には大きなギャップがあります。そして、普段海外で暮らす分には、英語を「話せる」状態であれば、意外と何とかなってしまいます。言い換えれば、英語を「普通に話せる」ようになるための環境的な切迫感が、思っている以上に小さいです。ただ海外に住んでいるというそれ自体だけでは、英語を「普通に話せる」ようになる十分な練習には必ずしもなり得ないことがほとんどです。

 

英会話の機会を広げたい

では何が必要かというと、実際に英語を話す機会を意図的に増やすしかありません。そういった機会は、海外における自身のメインのコミュニティ(自分の場合は大学)やオンライン英会話などのサービスでも十分に得ることが可能です。しかし、自分は以下に挙げる理由から、これだけでは「普通に話せる」ようになるにはまだ十分でないと感じました。

  1. 特定の内容だけ話し慣れてしまう。特に自分の置かれた環境に当てはまるのですが、アカデミアでは研究に関する専門的な話になることが多く、専門分野に特化したコミュニケーション能力には自然と長けてくるのですが、日常の一般的なやり取りの表現が豊かになるかといえば、必ずしもそうとは限りません。
  2. フォーマルな英語しか話せない。大学や学会などで話される英語は、比較的フォーマルなもので、聞き取り安く、話しやすいものです。しかし、英語ネイティブ間で話されるスラング込みでのラフな話し方に関しては、全くついていけなくなることが多いです。オンライン英会話にも同じような欠点を感じました。実際に練習で話すような英語と、現地でラフに話されている英語には、一定のギャップが存在します。
  3. 非ネイティブに寛容。海外の大学には留学生も多いため、また、オンライン英会話ではそもそも話し慣れていない人がサービスを受けるため、我々の英語を聞く側も非ネイティブの話し方、発音に慣れてしまっていることが多く、完璧に英語を話せていなくとも、言っている意味が聞き手に伝わってしまう場合が多いです。したがって、その場では伝わったと思っていても、非ネイティブの話し方に慣れていないネイティブ相手には違和感のある発音、話し方をしている可能性があります。この寛容さ自体は我々にとっては非常にありがたい対応なのですが、こと言語の習得においては、正しい言語の使い方が厳格に求められる環境に身を置くことも時には大事です。

こういった観点から、英語を話すことができる自身のコミュニティを別にも広げたいなと感じていました。とはいえ、英語を話すためだけに、自分のよく知らないコミュニティにいきなり参加することにはハードルがあります。加えて、英語を話すことだけを主目的にした活動は基本長続きしません。英語を向上させる上で一番大事な要素は、やり方でも効率でもなく、モチベーションです。やはり、コミュニティの活動自体にモチベーションを維持でき、英語を話すこと自体は副次的なものとして考えられる、すなわち、コミュニティで活動するために英語で話せなければならないといった状況が望ましいです。

 

 

そこで、リージョナルに参加してみようと思い至ったという次第です。こういうのには、趣味を利用することが一番手っ取り早いです。アメリカに渡る前から、英語を聞き流す機会としてリージョナルの配信はよく見ていたし、実際どんな感じなのかにも興味があったので、一度参加してみようかなという気になりました。当時モチベーションを失っていたわけですが、対戦自体は楽しいし、こういう新たな目的のためでもあればと再開しました。正直、リージョナルが適切な英会話の練習の場であるかは疑問です。それこそ話す内容に特定の偏りがありますからね(Parting Shot なんて、普通の会話でまず使いません)。しかし、先に述べたように、英語の向上にはモチベーションが欠かせないので、少なくともその意味での貢献は大きかったんじゃないかと事後的には思っています。

以上が 2024 Toronto Regional, Charlotte Regional に参加しようと思った主な理由です。

 

 

 

ちなみになぜか2連続で Day 2 進出していたわけですが、こういう背景から参加していたことを踏まえると、当時の自分の心中をお察し頂けると思います。

 

MEMちょ (@_mem_cyo) / X

 

 

リージョナルに参加した理由2

続く 2024 Vancouver Regional, 2024 Orlando Regional に参加しようと思ったのには、上記以外にも「周りのプレイヤーに追いつきたい」という別の理由がありました。

 

トッププレイヤーとの出会い

過去2回のリージョナルでは Day 2 に進出したのもあり、我々も良く知るトッププレイヤーと戦ったり出会ったりする機会にも恵まれました。その中でも個人的に大きかったのは、Donghun Youm と Kazuki Kanehira との出会いです。Donghun は 2023 Milwaukee Regional 優勝者で、彼とは Toronto Regional の Day 2 で戦いましたが、その時にめちゃくちゃプレイングを気に入られて、それ以来自分のことも色々と気にかけてくれています。Kazuki Kanehira とは Charlotte Regional の Day 2 で同じペリジュラスを使っていたことをきっかけに話し始め、その後いろんな海外強者達に僕のことを紹介してくれ、構築相談にも乗ってくれています。前2回のリージョナルの戦績がたまたま良かったことからこうした好循環が生まれ、様々なトッププレイヤー達に自分のことを知ってもらえる機会が増えたのは、素直に嬉しかったし、大きな刺激になりました。彼らとの出会いは、VGCそのもの自体へのモチベーションをもたらす大きな要因でした。

 

周りと並べる結果を残したい

強いプレイヤー達と接する機会が増えた反面、まだ海外でVGCを始めて時間が浅いのもあるのですが、やはり彼らの持つような功績が自分にはないため、時に本当に自分がそういう界隈にいていいのか不安になります。Day 2 しているとはいえ、やはり Top 32 以上というような目立った実績もないので、見る人から見れば所詮は大したものではないのでは、と思うこともしばしばです。そういうわけで、Charlotte を終えたあたりから、単に英語の練習をしに行くという目的に加えて、次以降のリージョナルでは彼らに並べる結果を出したいなと考えるようになり、Vancouver と Orlando に参加を申し込みました。この2回に関しては、前2回に比べても10倍以上はOTSBO3の練習をしていたと思うし、意気込みもそれまでの大会よりもはるかに大きかったと思います。

 

 

 

ちなみに2連続で 6-3 で Day 1 落ちしたわけですが、こういう背景から参加していたことを踏まえると、当時の自分の心中をお察し頂けると思います。

 

MEMちょ (@_mem_cyo) / X

 

 

よくなかった点

以上が自分がリージョナルに現れるようになった理由なのですが、2つ目のモチベーションに関連して、自分が陥った失敗についても触れておきたいです。

Vancouver では2つ目のモチベーションが強すぎたため、少し良くないことが起こってしまいました。それ以前のリージョナルでは、元の理由が英語を話す練習ということもあり、対戦相手とも対戦前に自分から自発的に話を持ちかけたりしていたのですが、この大会に関してはとにかく Day 2 は行ってくれないと困ると思っていたので、対戦前にも試合に集中したくて会話はあまり持ち込みませんでした。結果何が起こったかというと、負けた対戦相手にイライラや意気消沈を露骨に見せつけられました。自分の運勝ちが絡んだラウンドは仕方がないかと思っていたのですが、そうでない場合でも同様で、試合後の会話も基本的にありません。これでは何か元も子もありません。本当にこの Vancouver での体験が不可解で、このゲームやる意味ある?と一時期思うようになりました。それで結果も 6-3 で Day 1 落ちですからね。このリージョナルに関しては、本当に何も得ていないです。会いたい人には会えたけど。

流石に Orlando では反省し、以前と同様に試合前にも色々と話したりしていましたが、勝っても負けても対戦相手は割と明るく話してくれました。翌日に同じホテルでたまたま見かけて話しかけてくれたりもした人もいたし、本当に Vancouver みたいなことはしちゃいけないなと思いました。リージョナルに参加したい理由としては、こういうコミュニティ的な側面が一番大きく、価値があるものだと感じました。

 

今後のVGCとの向き合い方

まず、1つ目のモチベーションであったりとか、海外VGCコミュニティとのつながりは持ち続けたいなというのが率直な希望です。一方で、2つ目にあげたモチベーションを継続できるかに関しては怪しいですし、そもそも必要ないのかもしれません。というのも、少しVGCに労力を掛けすぎてしまって、本業が疎かになっていると感じているためです。もともと職柄的に公私の境界というものが非常に曖昧で、本業の研究活動も一種趣味の領域です。そういう意味でも、努力したい方向性のベクトルは本業とVGCで被っています。ただ、研究に向き合っていると終わりというものがなく、いくらでも時間を使えてしまうため、何かと両立すること自体が妥協のように感じてしまうところがあります。なので、自分的には気分転換にポケモンに触る程度がベストで、そういう意味だと、リージョナルに行くとしても、あまりCPや練習の事は考えずに、時折遊びに行くくらいがちょうどいいかなと思っています。きちんと競技者として取り組めないことは、周りの友人達には少し申し訳ないと思っているけど、自分には荷が少し重かったよ。

とはいえ、彼らの構築作成はこれからサポートすると約束したので、全然VGC界隈にはいると思います。それに、構築編み出すためにはちゃんと本人も対戦環境を把握していないといけないので、ガチ対戦自体はどちらにせよ普通に続けます。費やす時間に制約は掛けるし、自分が競技者としてCP集めるつもりはもうないってだけ。それでガチな構築が出来上がるのかは分かりませんが、やれるだけやってみます。まあこんなこと書いておいて何だけど、知らん間に500CP集まってるかもしれないしね!

 

 

では願わくは次の構築記事で!

 

 

余談。すでにレギュGの構築の話し始めてる。

 

 

【SV ダブル S12 最終17位・27位】リンヤパ偽装キリンゴリラドラン & ツツミランド

 

 

はじめに

Dumboです.ランクバトルシーズン12にて最終17位と27位を達成した構築を紹介したいと思います.ベースとなるアイデアは他の方々の構築を参考にしているので,どちらかというと構築の使用経緯という感じになります.2ROM別々の構築を使用したのですが,背景が重なっているので合わせて紹介しようと思います.

 

 

構築経緯

元々先月はLAICに出る予定で,使用構築を色々と試していた.大会の直前までは,サマヨカイナバレルのようなトリル構築を模索していたが,この少し直前から悪巧みサーフゴーの数が環境に増えており,断念.直前になり手応えのある構築がなくなった.そんな折,日本勢が生み出した面白い構築はないかと探したところ,少し前に開かれていたポケモンパラレルアリーナ(日本でこのような大会が開かれていて羨ましい限りです)で好成績を残された構築の中で,アガノさんの構築が特に目を引いた.

 

 

配信等で残っている記録をもとに,自分なりに調整を推測し,試してみたところ,あり得ないほど環境に刺さっていることが判明した.特に,この時期に流行していたトドロクツキを絡めた中速スタンにツツミランドの並びで圧勝できることが分かったことが大きく,LAICで確実に数を増やすと思われたツキバレルスタンへのメタを張るには絶好の構築だと考えたため,大会直前の数日間はこの構築をベースに調整を重ねていた.

 

しかし,大会直前になり,ブラジルのサンパウロでの滞在地付近の治安情報を念入りに調べるうちに,急にサンパウロに行くのが怖くなった.元々治安が悪いのは知っていたが,空港から会場に行く交通路の間で,Uberなどで車移動していたとしても,停車中に窓ガラスを割られて襲われるみたいな事件が頻発するらしく,特にアジア人などは格好の的らしい.どこにいようがそれなりのリスクを受け入れなければいけないのは承知しているが,はっきり言って大会のために命を賭けるのは洒落にならない.ということで,LAICへの参加は断念.判断自体は間違っていなかったと思うが,この時のLAICへのモチベの消化不良感があり,先月はとりわけランクバトルを頑張ろうと思った.

 

そしてこのLAIC期間中,海外勢が瞬間1位を獲得した以下の構築が公開される.

 

 

これをみてツツミランドが環境に刺さっていることは確信したが,この構築に一つ疑問があった.追い風パにどうやって勝つの? 気になったので,本人の配信アーカイブを見に行った.そこで分かったのは,どうも某カ・エールパのような追い風構築には,キリンゴリラから入りトリルを展開した上で,ドランと火力のあるキリンの全体技を絡めて攻めていき,トリルが切れる転換点あたりをタスキ悪ウーラで締める動きをしているようだった.そして,中速スタンはツツミランドでぐちゃぐちゃにするという感じ.なるほどなぁと思うと同時に,環境の中心で最強構築の一角の追い風パに明確な処理ルートが用意できているツツミランドの裏選出に魅力を感じた.ただ,動きや構築の中身がバレているとそこまで強くなさそうな気もした.そこで,キリンゴリラドランウーラの4体を軸に,公開された構築の動きを取り入れているとは勘付かれにくい構築を試しに組むことにした.そこで注目したのが,海外大会では常にカ・エールパと双対をなす,リンヤパことリンヤさんのパオカイリキキリンだった.

 

 

ウーラオスの種類が選出画面上分からないというバグで,なんと上記の4体が被る.なので,この4体にパオカイを足すと,選出段階の見た目上,全く判別が付かない.そこで,動きがバレない強みを活かし,この6体で構築を組むことに決めた.

 

ここで,追加したパオカイに求められることは,元の瞬間1位構築がツツミランドで担っていた中速スタンをぐちゃぐちゃにする役割だった.そのため,化身ランド並みの火力を出すことが望ましく,通常のパオカイ以上にパワーが求められた.そこで,直近で日本の方々の色々な構築を眺めていた時に目に留まった,鉢巻パオジアンを使ってみたい衝動に駆られた.シングルではもはや常連の鉢巻パオであるが,ダブルでも「あり」という結果が見れたので,一旦採用.逆に,鉢巻を取られたカイリューは,命の球を持って打ち分けができる型での採用に.また,一撃がデカいという要件を満たして欲しかったので,これも以前に何人かの方が結果を残されていたノーマルテラスでギガインパクトができるカイリューを採用した.鉢巻の方が火力は出るのだが,後述するように打ち分けできることの強みもかなり大きいので,一撃射程の範囲・乱数は落ちてしまうもの,大体のカイナ,バレル等の耐久が高いポケモンは落ちそうだったので,一旦は珠で試してみることにした.まあ,相手が想定していない鉢巻パオジアンがもたらす利点がその火力不足も補えるだろうということにしておいた.

 

と,構築は作ったものの,はっきり言えば完成度としては高くない.追い風相手にキリンゴリラドランで選出できる時はもちろん強かった.逆にパオカイ選出になった時は,もう本当にただのゴリ押し.パワーが高いから勝ってるという感じ.でも個人的にはそういうのは好み.なので構築に疑問はあったものの,実験していたサブROMで使い続けることにした.

 

それで,ツツミランドはどこいったという話であるが,個人的に瞬間1位構築の毒テラランドよりも,アガノさんの地面テラランドの圧倒的火力やトルネイーユイ入りに信頼を置いていたので,ツツミランドの強い要素はアガノさんの構築をベースに別構築で考えることにした.アガノさんのオリジナルの構築が強すぎるゆえに,特に追加で考えることはなかったが,ハギギシリをイエッサン♀に代替すべきかを当時は少し考えた.それぞれの特徴は,以下の通り.

 

ハギギシリ: 先制技封じは,ハギギシリが場にいる時のみ(浮いているトルネランドにも適用).火力,素早さがそれなりに高いのでアタッカーになれる.

イエッサン♀: 先制技封じは,フィールドが続く限りのみ(浮いているトルネランドには非適用).この指で味方のサポートができる.トリル封印ができる.

 

今となっては,鉢巻ハギギシリの方が水・エスパーの高火力技を打てるアタッカーになれる点や,ゴリランダーにフィールドを書き換えられなくてすむという点で優れていると思っているが,当時はハギギシリ引き読みでゴリラや悪ウーラからウッドハンマーや暗黒強打が飛んできて事態が最悪になることを嫌い,一旦はゴリラ引きさせないと先制技が通らなくなるイエッサンもありと思い採用してみた.また,地面テラランドに異常なまでに信頼を置いていたので,どうせ着地するからフィールドでもいいかという考えもあった.ただ,イエッサンを選出することのパワー不足感も否めなかったので,ハギギシリのままでよかったかも.とはいえ,イエッサンだからめちゃくちゃ活躍してた試合もあったので,本当にここは一長一短な気もする.個人的に6:4くらいでハギギシリに分がある.

 

イエッサン採用のもう一つの利点は,トリル対策のヤバソチャ枠をトリル封印で兼任してくれる点である(ただしスイッチトリル系には弱くなる).特に,クローズドのランクバトルでは刺さると思った.そのため,自由枠が一つできる.ここに強みを生み出せることができれば,イエッサン採用にプラスに働くと思う.ただ,自分の場合はこの選択を物凄く適当にしてしまった.サイコシードオオニューラを採用したのだが,理由は見せポケとして.前期結果を残したため,オオニューラに対する知識が環境で出来上がっているだろうと思い,あえて添えてみた.勝手に選出段階でオオニューラに対して考えるリソースを割いてくれればOK.それに釣られるかどうかは自分視点分からないので,選出誘導の意図もない.ただ勝手にバグって欲しい願望.どんなシチュエーションでもそうだが,何の意図もないことが,考えている側にとって一番効く,という裏技.なのでこの枠は参考にしないで下さい.もっといい構築ができます.

 

こういった感じで,メインROMではツツミランド,サブROMでは偽装キリンゴリラドランを回し続けました.どちらの構築も,元から強い構築を参考にしていたので,それなりに自信はありましたが,両方とも結果が伴って良かったです.

 

 

構築紹介

 

最終27位 レート2010 84勝38敗 ツツミランド


調整を簡潔に.

 

オオニューラ H4 A156 B124 D4 S220 いじっぱり 

S11 2位&6位 ぎんなんさんの調整そのまま,雪崩をアクロバットに変更

 

イエッサン H252 B236 D20 のんき

物理方面で耐える回数増やしたいためHB

 

テツノツツミ H252 C4 S252 おくびょう

サポート型配分,相手のツツミに抜かれたくないので最速

 

イーユイ H164 C108 S236 おくびょう

最速ウーラオス抜き

 

トルネロス C252 D4 S252 おくびょう

CS最速

 

ランドロス H4 C252 S252 ひかえめ

CS準速,ツツミのこごえるかぜとランドの地面テラねっさのだいち(両方ダブルバトルのダメージ)で大体のハバタクカミを落とせる火力

 

 

ほぼほぼお借りした構築なので,自分からは使用感についてだけ.というより,これからこのタイプの構築を使う方向けへのおまじないです.

 

命中不安と常に向き合わなければなりません.こがらしあらし,ねっさのだいち,ねっぷう,こごえるかぜだってはずれます.しかし,使うことを選んだ以上,全てを受け入れて下さい.まずは,命中不安技を打たなくてもいいタイミングを,しっかりと把握しましょう.しかし,命中不安技を打つことにひよってしまうことも良くないです.打つべきタイミングではしっかりと押さなければなりません.使い始めてしばらくは,このリスク・リターンの感覚を身に付けることをお勧めします.

 

命中不安を代償に,構築には圧倒的なパワーがあります.使った印象は,技を全部当てれば,95%の構築には勝てるレベルです.命中不安はそのディスカウントです.1度や2度ほど技を外しただけで即負けになることもそうないです.仮に,技が外れて勝てる試合の25%を落としたとしても,勝率7割はあります.命中不安によるディスカウントを最小にするプレイングだけ心がけましょう.

 

技が当たらなくても,穏やかな心を持ち続けましょう.技が当たらなくても,そういう構築を使っている自分の責任です.しかし,最終的には,構築パワーに見合った戦績に収束するはずです.技が一切当たらない最悪の日が,大事な最終日に来てしまうかもしれません.ですが,全てを受け入れて下さい.運が絡んで負けてしまうことが,自分の構築選択やプレイングのせいにできることをありがたく思いましょう.少なくとも自分は,つららおとしで怯んだり,ツタこんぼうの急所でぶっ飛んだりする方が,相当負の感情が溜まると思います.

 

 

最終17位 レート2016 92勝48敗 キリンゴリラドラン


調整を簡潔に.

 

パオジアン A252 D4 S252 ようき 

AS最速

 

カイリュー H180 A252 B12 D4 S60 いじっぱり

A特化,珠ダメ効率最大

 

ウーラオス H92 A252 S164 いじっぱり

A特化,水ウーラのA特化強化アイテム持ち水流連打確定耐え,あまりS

 

ゴリランダー H236 A252 B4 D12 S4 いじっぱり

A特化,他の調整は忘れた

 

ヒードラン H244 B4 C252 D4 S4 ひかえめ

C特化,耐久なるべく高く

 

リキキリン H124 B212 C156 D12 S4 ひかえめ

オリジナルの構築の配分そのまま

 

 

モロバレルやトリックルーム持ちはカイリューのギガインパクトで解決するつもりだったので,オリジナルのゴリラのちょうはつを,ヒードランやサーフゴーに打点を持てる10まんばりきに変更.突然火力の出るリキキリンがとにかく強かった.

 

カイリューの持ち物を命の珠にした理由の一つは,ギガインパクト後の隙を小さくする,あるいは相手視点そう見せるため.鉢巻カイリューがギガインパクトを打つと,拘らなければならないため,素早さのあまり高くないカイリューだと実は相手に2ターン分猶予を与えていることが多い.そのため,反動で動けないターンは実質相手から無視される対象になる.しかし,拘っていないと,反動ターン後にしんそくやアクアジェットで即仕事復帰するため,ギガインパクトの隙を減らせる.さらに,命の珠のダメージで,相手にその事を知らせることができる.つまり,カイリューが何もできないターンであっても,相手が高火力先制技を嫌う以上,無視できない存在になりうる.これが効いているようで,対戦していた印象,カイリューガン無視ターンが思ったより少なかった.カイリューもう仕事したし,いらないんだけどなぁ,といった場面でも反動で動けないカイリューを狙ってくれることがあり,実際に隙を小さくする以上に命の珠の役割は大きかったと思える.シルクのスカーフではこれはできない.

 

パオカイのゴリ押し選出する際には,1ターン目で爆アドを稼ぎ,数的有利を取る事を意識.その後,鉢巻で拘ったり反動で動けなくなったりしていると思うので,相手の裏を見ながら,あるいは予想をしながら,何を残すべきかを考えながら交代や突っ張り,切りの選択を行うと大体逃げ切れる.

 

 

選出

基本選出は以下の通り.

 

ツツミランド

 

追い風相手

先発: トルネロス & イーユイ

後発: テツノツツミ & ランドロス

 

それ以外

先発: テツノツツミ & ランドロス

後発: トルネロス & イーユイ

 

先制技抑制したい場合は,どこかをイエッサンに替える.

 

キリンゴリラドラン

 

追い風相手

先発: リキキリン & ゴリランダー

後発: ヒードラン & ウーラオス

 

それ以外

先発: パオジアン & カイリュー

後発: ゴリランダー & ウーラオス

 

どちらの構築も,相手に合わせて選出カスタマイズが多かったので,一概にこの選出とは言えないのですが,基本はこの並びを想定していました.

 

今回,最終日の対戦を録画してみたので,実際の選出や動かし方が気になる方は,そちらの方も参考にしてみて下さい.

 

www.youtube.com

 

 

最後に

今回の反省点は,まだ余裕が少しあったのに1桁順位を目指さなかったことですかね.2ROMが30位以内にあるんだから,1つくらい目指しても良かったのではと思われても仕方ありませんが,今回別々の構築を使っていたこともあり,両方とも30位以内に入れてあげたいという願望の方が強かったです.正直,ツツミランドの方はまだまだ上を目指せる確信があったのですが,先述した通り,どうしても下振れの可能性を伴うので,中々さらに潜る勇気が出なかったです.今度は,30位以内前半を目指したいですね!

 

レギュEでのリージョナルは僕はもうこの先ないので,このルールでやるならランクマのみになると思いますが,先月のTorontoといい,レギュEの考察し甲斐があったと思います.1月のレギュFのリージョナルも出る予定なので,次のルールでも頑張ろうと思います!

 

【2024 Toronto Regional Day 2 45th】 晴れのち珠パオ "Sunny Day Tornadus + Heatran + Urshifu-Single-Strike + Life Orb Chien-Pao"

 

 

お久しぶりです.Dumboです.北米プレイヤーになりました.今回 Toronto Regional に参加し Day 2 に進出できたということで,初の海外大型大会での経験を記録に残したいと思い,あまり構築のユニークさはないのですが,構築記事を書こうと思います.

Hey! Dumbo here! I took part in the Toronto Regional last week and fortunately got to Day 2. Although it is not the highest performance, but I'm really excited about my achievement given the fact that this was my first Regional. So, following the tradition of Japanese Pokemon VGC community, I also wrote my team report. 

 

構築経緯(Teambuilding Process)

今回が初のリージョナルの参加ということで,この形式での環境や,どのような構築を持っていけば良いのかは,正直全く分からなかった.しかし,大会が開かれた月は,幸いにも毎週どこかでリージョナルが開かれており,海外大会の直近の結果を主に参考にすることができた.それを踏まえ,大会1週間前時点で,以下の3つの考えがあった.

This was my first Regional, so I had had no idea how the metagame would be going on and what kind of team I should have had in this format. That said, fortunately we were also able to learn about what type of team actually did well in other recent Regionals, which took place every week right before this tournament with Reg E. Given these results, I came up with the following three thoughts as of the Lille Regional. 

 

1. 結局トルネウーラが最強(Tornadus + Urshifu are the most powerful, after all)

以下でもオーガポンについて触れるが,直近のLille大会で優勝した6体の並び(トルネロス・水ウーラオス・パオジアン・ハバタクカミ・ヒスイウインディ・ゴリランダー)が,レギュレーションD環境でも強く,かつ環境に多い炎・水オーガポンにも強いと感じた.

I thought the following six mons (Tornadus / Urshifu-Rapid-Strike / Chien-Pao / Flutter Mane / Arcanine-Hisui / Rillaboom) were the most powerful combination in this format, which finished 1st at the Lille Regional, performed pretty well even in Reg D format, and could have some advantages over even Hearthflame and Wellspring Ogerpons. 

 

トルネロス れいじゅうフォルム|ポケモンずかん ウーラオス れんげきのかた|ポケモンずかん パオジアン

ハバタクカミ ウインディ ヒスイのすがた|ポケモンずかん ゴリランダー キョダイマックスのすがた|ポケモンずかん

 

オーガポンに弱いと言われている水ウーラオスやパオジアンだが,そもそも相方のトルネロスのこがらしあらしやウーラオスのとんぼがえりが抜群で入ったり,テラスを切ればいいと思いきや,炎オーガポンの場合はヒスイウインディ,水オーガポンの場合はゴリランダーが睨みを効かせているという状況が生まれてしまうので,実はオーガポン側が窮屈な立ち回りを強いられてしまう.オーガポンさえ処理できてしまえば,結局ウーラオスの天下である.この構築が最強だと感じたので,大会でも多くのプレイヤーが使用すると予想した.大会に際しての課題は,この構築に勝てる構築を探すことであった.

The usage of Urshifu-Rapid-Strike and Chien-Pao was expected to go down initially due to the prevalence of Ogerpon, but Tornadus's Bleakwind Storm and Urshifu's U-turn are still very effective for both types of Ogerpons. Even though they can use a Tera to avoid these effective moves, it turns out that Ogerpon-Hearthflame can be easily swept out by Arcanine-Hisui, and that Ogerpon-Wellspring could be also in a weak position against Rillaboom after the Tera. I assumed that this team would be dominant in Toronto, given its preponderance over Ogerpon as well as the fact that it earned 1st in the most recent Regional. So, my goal was to find out a team with which I could compete well against this team archetype. 

 

2. 「オーガポンは入れ得」は幻想("You have better bring Ogerpon" is illusory)

環境初期は,オーガポンはどの構築にも入れ得な感じがしたが,使っているうちに少しずつ考えが変わってきた.水オーガポンを使っていて気になったのが,アタッカーにもサポート役にもなれる万能ポケモンだが,どれをとっても中途半端な気がした.構築を組む際に,何か明確な役割を求めていると,他にもより尖った同じような性能を持つポケモンがおり,どうしてもそちらに魅力を感じてしまう.例えば,水ウーラオスに強く出れるポケモンを求めている場合でも,実際の対戦で水オーガポンがやることは結局この指を押し続けることが多く,その割にぶち込まれるインファイトは結構痛い.それだったら,場にいるだけでいいトリトドンや,もっとサポートに徹したモロバレルでいいと思った.攻撃性能にしても,お面補正があるとはいえ,火力が何となく中途半端.火力や先制技の有無を考えても,水ウーラオスやゴリランダーにより魅力を感じてしまう.逆に,炎オーガポンは攻撃性能に関しては尖っているものの,持ち物が固定されているために,何らかのサポートがない限り,スカーフを持ったランドロスやウーラオス,ブーストエナジー持ちのポケモンに上から殴られてしまう.また,攻撃性能を最大限に引き出そうとテラスを切ってしまうと,ヒードランに打点がなくなってしまったり,逆にテラスを切らなければ,十分な圧力にならないことも気になった.また,先述した通り,上記のトルネウーラの並びに不利を取ると感じたため,構築を組む段階で,オーガポンをエースに戦うという選択もあまり得策ではないと考えた.

At the beginning of this format, I felt that I should have brought Ogerpon into any kind of team, but I gradually changed my mind as I tried her. Ogerpon-Wellspring is literally an all-rounder, but not a master of any specific role. When it comes to builiding my team and looking for some specific roles, there are also other mons available in this format who provide similar but more specialized roles than Ogerpon-Wellspring. If we want to find out a countermeasure against Urshifu-Rapid-Strike, for example, and utilize Ogerpon-Wellspring for that purpose, it is often the case that she just continues to redirect moves, and then moves such as Close Combat just lead us to a poor position (at least in my opinion). I felt that Gastrodon or Amoonguss could be a better alternative option in this case. Regarding its offensive stuff, it is decent, but not super crazy and sometimes not enough, even with the boost by the mask. I would be actually inclined to use Urshifu-Rapid-Strike or Rillaboom if I would really want the offensive power in my team. On the other hand, Ogerpon-Hearthflame could put lots of offensive pressure, but without any further support, it cannot outspeed Choice Scarf Landrous or Urshifu as well as speed boost Paradox mons, and then she could be fainted before she exhibits her potential. Moreover, if we would cut a Tera to boost the attack, she could not have any effective attack against Heatran, but without the Tera, the offensive pressure could be a little bit modest. On top of that, as I mentioned, Ogerpon could be generally uncomfortable in the above Tornadus + Urshifu team, so I was also not going to create an Ogerpon-oriented team for this tournament.  

 

3. 寿司には勝ちたい(Dondozo match-up is inevitable)

直前のリージョナルの結果を見ても,最上位にいるかどうかはともかく,寿司構築がある程度は結果を残していた.個人的に,寿司構築との対戦がこの環境で特別厳しいものであるとは感じていなかったが,問題は,これだけ寿司への対抗手段が増えているにも関わらず,いまだに寿司で結果を残しているのは,それはもうプレイヤーが強いのだ.もう強い寿司職人しか残っていない.そのような相手に,寿司は何とかなるだろうの精神で挑んでも,十中八九向こうの豊富な経験値で押し負ける.そのため,仮に寿司に当たった場合でも,圧倒的に有利な構築を持って行きたかった.そこで,今回の大会では悪ウーラオスを使いたいと考えていた.

As far as I could see in the recent regionals, some players used Dondozo teams, even though they did not exhibit the highest performance. Honestly, I had not been scared by Dondozo teams in this format, but the problem is, players who still use Dondozo teams despite a lot of countermeasures against them are definitely strong. Definitely well-experienced. Without any specific ways to deal with them, I would be easily beaten since their match experiences would be much more sophisticated than how I would play. Therefore, I decided to bring Urshifu-Single-Strike in my team so that I could have relatively easy games even if I would face Dondozo teams. 

 

ウーラオス

 

 

これらの考えや,直近で雨乞いトルネロスが他のリージョナルでも結果を残していたことから,手動晴れパがそれなりに戦えるのではないかと考えた.特に,トルネロスによる日本晴れは,水ウーラオスに対して強く出れる要素になりうる.そこで,手動晴れと悪ウーラオスを併用した,ひろきんぐさんのWCS構築が目に留まった.特に,上記で述べたトルネウーラの6体の並びに対しても,晴れトルネドランのスタートで大体対応可能であるという結論に至った.

Up to this point, I thought a sun team could be performing pretty well, since in the other recent reginals, Rain Dance Tornadus dominated higher places, including 1st place teams in the Peoria and Lille Regionals, and Sunny Day could be one of the countermeasures against Urshifu-Rapid-Strike. Given my expectation that the six mons I mentioned are the most prevalent combination, I finally came to the conclusion that the Sunny Day Tornadus + Heatran lead could take care of most of the situations. The original idea comes from the team report written by ひろきんぐ-san. 

 

liberty-note.com

 

手動雨に弱いとあったが,トルネロスの素早さに振らず,常に下から日本晴れができれば対応可能だと考えたため,代わりに低速耐久振りトルネロスを使うことにした.特に,悪ウーラオスをうまく活用されていて,基本選出のパワーも高いと感じたため,まずは基本選出の並びをそのまま自分の構築に採用することにした.実際,この並びを含めた構築がLille大会で3位に入賞しており,現環境で十分に戦えることは示されていた.

He wrote his team was weak against Rain Dance, but I thought it was not so handful if we use low-speed but bulky Tornadus so that we can change the weather after the opponent's Tornadus. As he wrote, this team utilizes Urshifu-Single-Strike pretty well too, so I decided to incorporate his basic strategy into my team by adopting the Tornadus + Heatrun lead as well as Choice Spec Fllutter Mane and Focus Sash Urshifu-Single-Strike. In fact, the 3rd place team in the Lille Regional also utilized this combination, so I was pretty confident in its potential in this format. 

 

 ヒードラン 

 

残りの2体に関しては,ゴリラドランの並びが好きだったので,とりあえずはゴリランダーを採用してみた.特に,初手のトルネドランはテラスを切った水オーガポンが重かったので,ゴリランダーで容易に処理できるようになった点は大きかった.また,水ウーラオスが強いことには変わりはないので,追加の処理ルートを用意できるという意味でも優秀.DLCからグラススライダーも取得したため,強い先制技使いとしても圧力をかけることができる.また,まもるを採用したゴリランダーとヒードランの組み合わせは,トリックルームの時間を稼ぐのに非常に優秀で,試合テンポを落としながら戦う際の良い補完枠になった.

For the last two mons, I first decided to try Rillaboom as a complementary slot, since I like the Rillaboom + Heatran combination, and he also helps me deal with Ogerpon-Wellspring, who can scare the Tornadus + Heatrun lead by enjoying the Tera boost. Rillaboom also provides me with an additional countermeasure against Urshifu-Rapid-Strike, and he can also put some pressure of the priority move (Grassy Glide) in this format. Also, Rillaboom + Heatran can be very useful to deal with Trickroom teams, especially when both of them have Protect to slow down games. 

 

 ヒードラン 

 

 

最後の一枠に入れたいポケモンは,正直パオジアンで決まっていた.というのも,Lilleで優勝した6体の並びの強い要素のいくつかを組み入れることができるし,結局パオウーラゴリラがなんだかんだ強い並びだと思っていた.しかし,大きな問題として,きあいのタスキを悪ウーラオスに持って行かれているのである.悪ウーラオスにくろいメガネなどの代わりのアイテムを持たせることも考えたが,オリジナルの基本の動きはできるだけそのまま残したかったため,どうしても悪ウーラオスにタスキは持たせたかった.そこで,パオジアンには渋々いのちのたまを持ってもらうことにした.

I already made up my mind to bring Chien-Pao as the last mons, since it makes my team resemble the archetype 1st place team in Lille, and I believed the combination of Urshifu, Rillaboom, and Chien-Pao could perform well. However, here is the problem: Urshifu already takes the Sash. I also consider Urshifu with Black Glasses, but I really wanted to keep the original strategy, so I finally decided to let Chien-Pao have Life Orb rather than the Sash, reluctantly at this point. 

 

 ヒードラン 

  

 

実際に構築をどう動かすかは,ランクバトルで試していた.形式が違うので意味がない可能性があるのは重々承知していたが,まあ構築の動かし方はそれなりに分かるだろうということにしておいた.その結果,以下の2点に気付く.

I tried this team in the Ranked Battle in the Battle Stadium, and tried to learn how to use this team. I knew it could be meaningless given that the actual tournament would have different format, but I just hoped it would still work. I ended up with the following thoughts through this process. 

 

1.  裏のハバタクカミが意外に融通が効かない上に,裏のポケモンで止められる.

2.  ハバタクカミの代わりに,パオジアンを選んだ時の圧力が凄まじい.

1.  I have difficulty using Flutter Mane in a flexible manner, and the opponents always tend to take steps to Flutter Mane with the back mons. 

2. The Life Orb Chien-Pao's pressure is so crazy, so I often end up with choosing Chien-Pao in the back instead of Flutter Mane. 

 

特に,追い風下で悪ウーラオスとパオジアンが並んだ場合が爽快で,あんこくきょうだを連打しているだけで相手のポケモンがぶっ飛んでいく.おまけに,ダブルふいうちによって,追い風が切れた後でも,上から相手を叩くプランも取れる.この2体を裏に置くことは,元々の晴れのコンセプトとは関係なく強いと感じた.また,パオジアンに珠を持たせた副産物として,相手のハバタクカミの耐久調整がタスキパオに基づいている場合が多いなど,相手の想定から外れたワンパンができることも多かった.ただ自分には,これがランクバトルというクローズドの形式だから強いのか,純粋に追い風下の珠パオが強いのかが,正直分からなかった.というのも,多くの場合はパオジアンがタスキを持っており,パオジアンがどの程度の火力なのか,悪ウーラオスがタスキを持っているのか,等の情報が,クローズドでは割れにくいという強みもあったからである.おまけに,海外大会の結果を見ても,誰も珠パオなんて使っていない.オープンシートで同様の動きが通用するのかどうかはかなり怪しく,チームシートの提出に際しては,本当にこれで大丈夫なのか相当頭を抱えた.しかし,考えたところでどうにかなるわけではなく,まあいっかってことでぶっつけ本番でオープンシートで試してみることにした.構築完成!

Specifically, Urshifu-Single-Strike + Chien-Pao with Tailwind can put massive pressures on the middle-game play, and double Sucker Punchs also secure the end-game by sweeping out mons remaning in the field even without Tailwind. Although it was not related to the sun team concept, I felt this back combination was pretty strong. Also, the Life Orb Chien-Pao provided some byproducts, as almost no one in this format even think of damage calcs against the Life Orb Chien-Pao, which could often lead to unexpected KOs. That said, I was really not sure whether it worked well because I played it in the closed team sheet format, or because this Chien-Pao was pretty good in general. The fact that no one actually used the Life Orb Chien-Pao in the past regional, as far as I can see, might reflect how difficult it is to handle this Chien-Pao. But, there was actually no alternative even after thinking about it again and again, so I just decided to experiment this Chien-Pao in the actual tournament. 

 

個体紹介(The Team)

※ 調整はほぼ借り物です.

* EVs are mostly based on what others have disclosed in their articles. 

 

 

Tornadus @ Mental Herb

Ability: Prankster

Tera Type: Steel

EVs: 212 HP / 244 Def / 4 SpA / 44 SpD / 4 Spe

Nature: Calm

Bleakwind Storm / Tailwind / Sunny Day / Protect 

 

下からにほんばれするために,素早さには4振りのみ.そのため,オープンシートでメンタルハーブを持っていないことがバレると,トルネミラーでちょうはつを打たれているだけで壊滅するので,メンタルハーブは持たざるを得ない.おいかぜターンを柔軟に調整したり,ねこだましへの耐性があることをオープンシートで見せつけることに意味があったので,まもるを採用.実際は,相手がまもるに合わせて隣にねこだましを打ってくることが大半なので,隣を守らせてトルネを動かすこともそれなりにあった.鋼テラスにすることで,相手のトルネロスとヒスイウインディの先発(特にこだわったいわなだれ)に強く出ながら,おいかぜを2回張ることを視野に入れられる.こがらしあらしという技がこの環境下で偉すぎる.

Almost no investment in Speed so that we can change weather after the opponent's Tornadus Prankster moves. Thus, Taunt from Tornadus would be scary, so I have to let him have Mental herb by design. Protect was actually useful to shift the timing of Tailwind or to prevent him from being knocked out in the turn of Fake Out. Oftentime, it was also predictable that Fake Out would go into the other mons, so sometimes I did not let Tornadus Protect without being afraid of the Fake Out pressure. Steel Tera was good against the Tornadus + Arcanine-Hisui lead, especially when Arcanine was stucked in Rock Slide, and it enabled me to have the second Tailwind. Actually, I think Bleakwind Storm puts Tornadus in the better position in this format. 

 

配分は以下の記事を参考にしました.

Here is the article I refered to for the EV spread. 

 

liberty-note.com

 

 

Heatran @ Shuca Berry

Ability: Flash Fire

Tera Type: Fairy

EVs: 228 HP / 4 Def / 156 SpA / 4 SpD / 116 Spe

Nature: Modest

Heat Wave / Earth Power / Tera Blast / Protect

 

ひたすらねっぷうを打ち続けることが一番の仕事.オリジナルの構築ではいのちのたま採用だったが,個人的に場持ち良くねっぷうを打ち続けてくれた方がありがたかったため,珠以外の型を考えた.最近多いのはとつげきチョッキ持ちだが,盤面の調整ができたり,まもるがないことがバレるとねこだましを回されるだけでキツくなるので,まもる持ちで採用したかった.また,地面タイプを前にした場合にテラスを義務付けられたり,じだんだ持ちのゴリランダーやオーガポン相手にテラスを切るのが馬鹿らしかったので,シュカのみを持たせた.ラスターカノンではなくテラバーストなのは,カイリューやテツノカイナを少しでも多く削るか,テラスを切らせる手段を用意したかったため.相手のヒードランやヒスイウインディへの圧力という意味でも,だいちのちからも採用したかった.ソーラービームも考えたが,毒テラウーラも増えたため,なくても良いという結論に至った.

Heatran mainly keeps on doing decent damages with Heat Wave. The Life Orb Heatran was adopted in the original article, but I prefered the situations where Heatran would remain in the field for as many turns as possible without extra damages, so I decided not to use the Life Orb. I also wanted to use Protect since it would give me more flexibility in my game plan, so I was also reluctant to use the Assault Vest. On the other hand, I thought it would not be actually good for me to use a Tera immediately just because it faced mons with Ground type moves, so Shuca Berry was one of the reasonable items for me. Tera Blast does good damages against Dragonite and Iron Hands, and it also puts pressure on opponents to cut a Tera. I also adopted Earth Power so that I could deal with opponents' Heatran or Arcanine-Hisui. Solar Beam was also one of the options, but since we recently tend to see Poison Tera Urshifu, so I finally end up with the above four moves. 

 

こちらの配分も以下の記事を参考にしました.

Here is the article I refered to for the EV spread. 

 

liberty-note.com

 

 

Flutter Mane @ Choice Specs

Ability: Protosynthesis

Tera Type: Fairy

EVs: 116 HP / 124 Def / 196 SpA / 4 SpD / 68 Spe

Nature: Modest

Moonblast / Dazzling Gleam / Shadow Ball / Trick Room

 

火力不足で相手を上から倒し切れないことを避けたかったので,晴れでCブーストかつ火力にがっつり割いた型を参考.おいかぜすることに甘えて,素早さにはほとんど振っていないため,扱いづらかったのかもしれない.こいつは,相手の構築に本当に刺さっている時にしか選出しなかった.どちらかというと,構築にいるだけで相手の選出が読みやすくなるという役割をもたらしている.逆に,ハバタクカミを入れないと,相手にカミを舐めた選出の機会を与えるので,実際に選出するかどうかはともかく入れておいた方がいい.トリックルームは,相手のトリル対策に見せかけるだけ.実際は,ゴリラドランでターンを稼ぐ方針を取る.

I really wanted to use a SpA-oriented Mane to sweep out mons in Tailwind consistently, so I decided to use a SpA-boost Protosynthesis one with small Speed invenstment. That could be why I felt difficulty using this mons. I generally chose it only when I thought it would work the best. Rather, it helped me guess what mons my opponents would bring in the games. If we would not have Mane, generally, it would also give our opponents oppotunities for more flexible choices since they do not have to think about how to deal with Flutter Mane, so I thought I would have better bring Flutter Mane, whetehr I actually bring it in the game. Trick Room is actually a misdirection, as Trick Room users would not realize immediately how I could deal with Trick Room. As I mentioned, I often utilized Rillaboom + Heatran combination for that purpose. 

 

配分は以下の記事を参考にしました.

Here is the article I refered to for the EV spread. 

 

liberty-note.com

 

 

Urshifu-Single-Strike @ Focus Sash

Ability: Unseen Fist

Tera Type: Dark

EVs: 4 HP / 252 Atk / 252 Spe

Nature: Adamant

Wicked Blow / Sucker Punch / Close Combat / Detect

 

特に言うことはなく,ひたすら守れないあんこくきょうだをおいかぜ下で打ってくれれば良い.タスキを持たせられているおかげで,火力増強に悪テラスを使える点は極めて優秀.こいつの対面性能の高さは,剣盾シングル時代から本当に好き.

Nothing special to say about him. Dark type moves under Tailwind that you cannot Protect are so powerful, and Dark Tera also helps me boost the damages. I really like how the Sash Urshifu-Single-Strike works. 

 

それと,7月からポケモン対戦できてなかったために,今更知ったのですが,あんこくきょうだの威力って80から75にナーフされていたんですね.確か急所の計算の関係で,昔はあんこくきょうだの威力の方が微妙に高い的な話を聞いていたのですが,今はインファイトが最大打点なんですね.大会で何回か,テラスを切ったテツノカイナにあんこくきょうだを打って,ミリ耐えされて負けちゃったんですけど,もしかしてやらかしました?

I had not played the Reg D format, so I missed the fact that Wicked Blow was nerfed, 80 -> 75, until I started to write this article. I didn't realize that Close Combat would do more damages. In the tounament, I chose Wicked Blow against Tera Iron Hands several times, and they barely stood it, but it is what it is! 

 

調整はただのぶっぱ.

The EV spread is trivial. 

 

 

Rillaboom @ Miracle Seed

Ability: Grassy Surge

Tera Type: Grass

EVs: 212 HP / 252 Atk / 4 Def / 12 SpD / 28 Spe

Nature: Adamant

Wood Hammer / Grassy Glide / Fake Out / Protect

 

オーガポンが来ようと,個人的に最強の草タイプという評価は変わらない.キセキのタネとわざわいのつるぎによる火力増強で,グラススライダーのリーチも伸びるし,ウッドハンマーによるものすごい一撃が出せる上に,ねこだましやまもる,グラスフィールドと,めちゃめちゃ器用な立ち回りも可能にしてくれる.剣盾シングル時代のゴリラドランの並びが大好きで,SVダブルでもこうやって最前線で強い並びなのは嬉しい.あと流石にグラススライダーがナーフされたことは知っていた.

Even though Ogerpon comes in, Rillaboom is the most powerful Grass type mons, in my opinion. With the help of Miracle Seed and Sword of Ruin, Grassy Glide and Wood Hammer can make incredible damages. On top of that, Fake Out, Protect, and Grassy Terrain would give me much flexibility in my game plans. Although I did not realize Urshifu nerf, I did know Grassy Glide nerf, of course :-)

 

配分は以下の記事を参考にしました.

Here is the article I refered to for the EV spread. 

 

liberty-note.com

 

 

Chien-Pao @ Life Orb

Ability: Sword of Ruin

Tera Type: Poison

EVs: 252 Atk / 4 SpD / 252 Spe

Nature: Adamant

Icicle Crash / Sucker Punch / Sacred Sword / Protect

 

結局一番活躍してた.先述した通り,他の海外大会で誰も使ってなかったのか,珠パオに照準に当てた耐久調整など誰もしておらず,ハバタクカミはフェアリーテラスがなければ基本ふいうちでワンパンできた.にほんばれを見せると,多くの相手は裏からハバタクカミが出てくることを想定してくるが,突然の珠パオが逆に刺さることが多かった.

MVP. No one actually did damage calcs against the Life Orb Chien-Pao (I assume), and it could easily knock out Flutter Mane with Sucker Punch unless Flutter Mane could use a Fairy Tera. Also, some would expect my Flutter Mane in the back when my Tornadus used Sunny Day, but oftentime I brought Chien-Pao in the back, which could lead to situations that they did not expect. 

 

悪テラスにしてくれとかほざき始めたが,流石にタスキもないのに脆すぎるため却下.フェアリーと格闘に耐性が付く毒が一番丸い.

This cat said, "Why don't you use a Dark Tera?", but, no way, it's too fragile without the Sash. Poison Tera would be the best given its resistance against Fairy and Fighting. 

 

調整はただのぶっぱ.

The EV spread is trivial. 

 

選出(How to use the team)

特に決まった選出に拘りませんでしたが,あくまで選出例です.

They are actually not the rule, but generally reflect how I played. 

 

基本選出(Basic Strategy)

先発(Lead)Tornadus + Heatran

後発(Back)Urshifu + Chien-Pao

or 

先発(Lead)Tornadus + Flutter Mane

後発(Back)Urshifu + Chien-Pao

 

トリックルーム相手(Trick Room)

先発(Lead)Urshifu + Chien-Pao

後発(Back)Rillaboom + Heatran

 

基本選出で勝てないと悟った時(When Basic Strategy Doesn't Work)

先発(Lead)Rillaboom + Chien-Pao

後発(Back)Urshifu + Heatran

ちなみにこの選出はかなりプレイングに気合いを入れないといけない.

 

結果(Results)

R1: Mikal Mahoney, oo

R2: Maheen Thakur, oo

R3: Jonathan Lin, oxx

R4: Stephen Young, oo

R5: Adrian Hazel, xx

R6: Anzhe Zhang, oo

R7: Marcus Dion, oo

R8: Emmanuel Boctor, xoo

R9: Ryan Tan, oo

Day1 7-2

 

R10: James Evans, xx

R11: Donghun Youm, xox

R12: Trista Medine, xx

R13: Parker Simmons, oo

R14: Jonathan Giron, xx

Day2 1-4

 

Total 8-6 45th/580

 

最後に(Final Remark)

 

結局トルネウーラが最強.

Tornadus + Urshifu are the most powerful, after all. 

 

 

Day 2 全然勝てんかった〜!皆んな強すぎ!けど超有名プレイヤー達に囲まれて Day 2 戦えたのはいい経験でした!

よく戦えた方だと思うのですが,大会の形式で少しは練習しておくべきでした.オープンチームシート,BO3形式は,今まで全く経験したことがなかったのですが,この形式で自主的に開催されている大会等に参加する勇気が出なかったし,Showdownも使っておらず,知り合いとフレ戦するなどもしてこなかったため,ただ座学と想像でオープンシート,BO3の戦い方を考えるだけの頭でっかちでしかありませんでした.正直,ここまで進めるのであれば,もっと真面目に練習の機会を得るべきでした.ただ,めっちゃモチベは上がったので,次のリージョナルでは練習してもっといい結果を出したいです!

 

PJCS決勝大会 0回戦敗退

 

 

はじめに

Dumboです.PJCS2023が終わりましたね.決勝大会の熱い試合の数々には,本当に興奮させられました.世界大会への権利を獲得された方々も,入賞された方々も,本当におめでとうございます!

さて,自分はというと,ご存じの方もおられると思いますが,本戦1回目で64位(パチモン)となり,PJCS決勝大会の権利を獲得したにも関わらず,なんと幕張にはおりませんでした.まさかのPJCS決勝大会,0回戦敗退です.そこで,今回はその敗因について振り返っていきたいと思います.

 

敗因1:予選に参加することを決意

3月の段階では,そもそもPJCS予選にすら参加するつもりがなかった.2月頃から身の回りの事が忙しくなり,加えてレンタルパーティのレポートの仕様も変わってしまったため,育成に割く時間もなく,ランクバトルにもまともに潜れていなかった.たまたま3月末に時間ができたため,周りはレギュレーションCの仲間大会で予選の準備をされている方々がほとんどであったが,レギュレーションBのS4だけは頑張り,それ以降はしばらくポケモンバトルを離れるつもりだった.

過疎シーズンだったし,もうしばらくやらないと思っていたので,保存する意味はないと思い,上げれるところまで潜ることにした.結果めっちゃ溶かしたけど.

しかし,S4を終えて,とんでもないことが発覚.ポケモンバトルが楽しい,楽しすぎる.これ本当にやめるの? 加えて,予選1回目が1週間後に迫っている.まあ,あと1週間くらいは続けていっかと思ってしまった.レギュCの仲間大会にも出ておらず,環境も何も分からなかったが,とりあえず適当に構築を組んで予選1回目には参加することにした.これがこの後の顛末のきっかけとなる.

 

敗因2:予選3回目を突破

予選1回目,結局めっちゃ弱い構築で挑んだが,なんかレート1700超えるくらいは勝てるらしいことは分かった.この時は正直,予選抜けはどうでも良く,レギュC環境が楽しいだけだった.ただ,周りの方々の予選抜け報告の盛り上がりを見ると,自分も予選抜けラインに入ってみたいな的なことは,この辺りから思っていた.対戦やっぱ楽しいし,次の予選も2週間後にあるし,もう2週間くらい続けるか,となってしまう.

しかし現実は無情で,忙しいことには変わりない.当然,2週間あっても何もポケモンできない.基本,移動時間で机上論を考察するだけ.予選2回目と3回目に共通するが,特に以下の点に苦しんだ.

エントリー直前に構築を組む

まず構築がないと始まらない.しかし,構築をまともに考える時間がエントリー数時間前くらいしかない.決まったタイプの構築を使い続ければ,構築を一々考え直す必要がないのだが,自分には同じタイプの構築を長期間使えない.飽きるため.使えて平均2〜3日,以って1週間.基本毎回ギリギリで考えることになる.

練度0

当然組んだ構築で戦い始めるのはエントリー後になり,構築を固定した後にランクバトルで4〜5戦だけ動かしてみる.構築登録してから「これ弱っ」と思うことがほとんど.予選本番でも,正直構築の動かし方はまだ十分に分かっていないため,予選最初の30戦は予行演習.最後15戦だけ勝てばいっかで挑む.

個体,育成アイテム,テラピースがない

当然構築を毎回変える関係上,アイテムの消耗が激しい.金策やハピナスレイドがあるじゃんと言いたいところだが,それすらしている時間がない.四災を周回している暇なんてない.直前に急いで構築を完成させなければならないため,ボックスにいる個体をなるべくリサイクル採用.新しい個体を育成し直す時間すら惜しいため,テラピースの無駄遣いも惜しまない.フェアリーテラスのハバタクカミを用意するのに,水テラスの個体にテラピースフェアリーを使うのは当たり前.エリアゼロに捕まえに行くより,目の前の食堂で事が済むのだ.Time is money.この時の自分は,どうせこれが最後の対戦だと思っているが,後悔することになる.しかし同時に,この背景が本戦を突破してしまう鍵となる.

サブロムの構築がただの寄せ集め

予選2回目から,サブロムを使用し始める.しかし重大な問題に気付く.そもそも個体が1匹しか用意できないポケモンは,メインロムの構築に使用すると,サブロムで使えない.同じ構築を使うことなど,ほぼ不可能である.結果,サブロムの構築は,メインで使われていないポケモン以外で組まれた,ただの寄せ集めにならざるを得ない.しかし,これが予選を突破してしまう大きな要因になる.

 

2回目の予選はレート1760くらいまで上げて終わり.予選の中で動かし方を練習し,最後15戦はめっちゃ勝てることを確認したため,まあ次の予選で当たり構築引けばワンチャンあるんかな,と思った.対戦やっぱ楽しいし,次の予選も2週間後にあるし,もう2週間くらい続けるか,となってしまう.やめると言ってから,すでに1ヶ月が経っている.

2回目はサブロムも追加したのだが,そもそも90戦も対戦できないことがこの時点で判明していた.時間がないから上記のような事態に陥っているのに,なぜ90戦も対戦する時間があると思っていたのか.もはやサブロムが存在する意義がない.結果,3回目でサブロム用の構築を考えるのがめんどくさくなる.そんな時,2回目までの予選抜け構築の中に,雨寿司がいくつか公開されていた.対戦時間短そうだし,なんか何も考えずに回せそうだったので,ボックスを確認したところ,メイン構築から外れた寄せ集め+αで組めると発覚.サブロム登録完了.

 

 

しかし,予選3回目の本番,とんでもないことが発覚.メインの構築の対戦時間が長すぎる.イッカコノヨを使っていたのだが,全く対戦数をこなせない.これで45戦こなすのは正直辛い.そこで,とりあえずサブロムを回してみることに.ただ,波乗りヘイラッシャが勝てる未来が正直見えなかった.すでにある程度流行っていたし,環境的にも対応手段が知れ渡っていると思っていたため.まあどんなもんかなって程度に回し始めた.

そしてある程度試合をこなし,1つの事実に気付く.ペリカメが強い.なるほど,これペリカメで勝てばいいのかと.そこで波乗りヘイラッシャはサポート感覚で使い,ペリカメを通すことに方針転換.めっちゃ勝てた.

とはいえレート1765で終了.流石に予選抜けラインには入れなかった.と思っていたらボーダーめっちゃ下がった.なんか繰り上げ込みで予選抜けた.

 

敗因3:本戦を突破

本戦出れるようになってしまったわけだが,この時点で満身創痍である.そう,お金もテラピースも,もう尽きた.本戦で使う構築が,今ある個体やテラピースに制約されてしまう.加えて,自分はというと,3回目予選で170位で予選抜けである.そもそも,450人の中で上位64人に入るわけがないのである.まともに構築は組めないし,真面目に構築を組んだところで,あまり意味はない.この本戦は,もはや記念参加.なら何か面白い構築で出ようと思った.

そして本戦前日,ボックスをくるくると眺めていると,隅にいたグレンアルマと目が合う.君,そういやなんで消えた? こうして,例のイエアルマに辿り着くわけである.

dumbo-poke.hatenadiary.com

勝てる未来が見えないが,強い人と戦えるのは正直楽しみ.そして,いざ本戦.しかし,かの有名なバグだらけ本戦がやってくる.TLは大荒れ.多くの方々がまともに成果を上げられなかったはずである.ただ,自分はというと,そもそも勝つ気がない.試合と試合の間にソフトを切って失格になろうが,勝ち判定がなくなろうが,割とどうでもよかったので,通常運転.鋼のメンタルである.再戦も面白くないので,なるべく避ける方針でいた.そもそも,これが正式な結果になるわけがないとも思っていた.

ところが,イエアルマ達はというと,目の前の相手を次々に薙ぎ倒していく.え,お前らやれるの? 気付けば9勝3敗.なんか抜けラインっぽいところまで来てしまった.まあこれで正式な結果にならないだろうけど,イエアルマが意外にやれた証として,とりあえず終了.

余談になるが,この後,予選,本戦,決勝大会で結果を残しているイエアルマがそれなりに多いことが判明する.イエアルマが強かっただけである.自分は偶々辿り着いてしまっただけ.ありがとう,グレンアルマ.

そして,恐ろしい結果が発表される.

抜け確の戦績で順位なしの方々が存在する,そもそもフェアな大会ではない上での64位.公式さん,まずいことが起こってますよ.抜ける気がなかったのに抜けたとか,もはや笑い事じゃない.偶々構築が噛み合ったのと,不慮の事故,二重の意味で偶然64位になったのだ.

流石にやり直しだろうと思っていたが,公式の判断は本戦の追加開催.1回目の本戦上位64人には,そのままPJCS決勝大会の権利が与えられることになる.なんか本戦抜けた.

 

まとめ

お分かりいただけただろうか.こんなんで決勝大会まで辿り着くとは思ってなかったのである.参加するつもりのなかった予選に衝動で何故か参加してるし,勝つつもりのない構築で予選を抜けてしまうし,記念参加のつもりの本戦を不慮の事故込みで突破してしまったのだ.

これには公式も怒りのBAN.なんと自分のスケジュールを先読みし,都合が合わなくなる可能性がある日に,決勝大会の日程をすでに設定していたのである.本戦突破など微塵も考えていなかった自分には,差し迫る別の予定をシャットダウンする手段がない.泣きの降参ボタン,0回戦敗退である.

 

...

 

すごい上振れを引きました.ある意味いい経験だったかもしれません.これだけゆるくやってても,噛み合えば全国大会出場のチャンスがあるんだなと.同時に,今大会の方式は,やはり運や噛み合いの要素が強かったなと思いました.もちろん,決勝大会の上位陣は実力で決まったのは火を見るよりも明らかですが.

自分は,世界大会,全国大会に向けて本気で取り組む方々を,本当に尊敬しています.そういう方々には,大会で大いに活躍してほしいです.その上で,そこまでできなくとも,ダブルバトルに少しでも興味がある方なら,PJCSにもっと軽い気持ちで参加してみてほしいとも思ってます.運が良ければ,こんな感じでワンチャン全国大会にも出れますし,その過程がきっかけで,ダブルバトルへの取り組みがより楽しくなるはずです.少なくとも,自分はそうです.

自分の話に戻りますが,もう少し決勝大会出場のために色々もがく事はできたかもしれません.しかし,今回の本戦1回目の戦績が適切に反映されておらず,抜け確で順位なしの方々が存在すること,自分がその上で64位であること,上記から分かる通り,自分の実力で突破できたとは到底思えないことなどもあり,忙しいことをいい理由にして,降参を後押ししてくれました.もし都合が付いていれば出場していたのか,反実仮想は分かりません.ただ,こういった背景がある上で,出場のために無理に都合を付けようとする気は減ってました.世界大会の権利も確定しないですしね.

ただ,結果として全国大会出場枠を1つ無駄にしてしまった事は,本当に申し訳ないと思っています.今回の本戦の事故のために,繰り上げがなくなってしまったみたいです.自分よりも出る権利を得るに相応しいプレイヤーは山ほどいるのに,申し訳ないです.

 

今後

正直,今後自分が集中したい事もあり,仕事の忙しさも更に増すので,PJCS終わった後は今度こそしばらくポケモンバトルを離れようかなと思っていました.けど,やっぱり楽しすぎますね.先日の決勝大会見て改めて思いました.どうせまた,やめたいけどやめられないんでしょうね.麻薬です.

おまけに,FFの方々が公式大会でみるみる結果を残し,触発されるところもあります.もっと真剣に取り組まないと届かないだろうけど,自分が楽しめる範囲で,時間があれば今後もゆるりと精進できたらな,と思います.

何はともあれ,色々あったけど,個人的には楽しかったし,参加してよかったです.ポケモン続けれたらいいな.また同じ舞台に立てたらいいな.

 

【SV ダブル PJCS2023 本戦 9-3】イエアルマの逆襲 with ディン狼

はじめに

Dumboと申します。今回幸運にもPJCS2023予選を突破することができ、先日行われたPJCS2023本戦にも参加させていただきました。しかし今回の大会運営の失態により、今大会の成績の実態はよく分からないままです。正直、きちんとした大会で結果を残した上で構築記事を書きたかったのですが、使った構築に罪はないと思ったので、記録に残そうかなと思います。

当日の勝敗は以下の通り。|は前の試合終了後に次の対戦相手を探している画面でソフトを切ったタイミング、○のどこか1試合で試合終了前に被切断。再戦はなし。

○|○○○|×○○|×○×|○○| 9勝3敗 64位(実際の順位は不明)

 

構築経緯

本戦前日、ふと自分の頭に1つの説がよぎる。

「本戦参加者、多分誰もイエアルマのこと考えてない」

厄災環境でオワコンといわれているイエアルマが、世界大会権利をかけた戦いの場に現れると一体誰が想定しているだろうか?存在すら切っていてもおかしくない。試してみるのは面白いと思ってしまった。

基本上から殴る環境だったので、コータスを入れてトリル型にしてみることに。しかし、どう考えてもディンルーが無理そう。特別イエアルマコータスの対策をしなくとも、ディンルーが自然な対策になってしまっているのが実情。

逆に、あまりにもディンルー単体でイエアルマコータスへの対策が完結しているため、ディンルーさえ対処してしまえばイエアルマコータスが通る構築が多いのでは、と読んだ。こう仮定すると話は早い。ディンルーをワンパンすればいい。そこでディンルーワンパンマン、通称ディン狼を考察することにした。(参考元:今日ポケch. )

 

www.youtube.com

 

環境にアタッカーディンルーが多く、B振りがあまりいないと想定し、H252B4振りのディンルーをターゲットに物理方面からワンパンすることに。(特殊方面はチョッキ持ちを考えると突破困難と見た。)トリルとも相性が良さそうな、以下3体を発見。

①コノヨザル 鉢巻A特化インファイトで96.9~115.2%

②テツノカイナ 珠A特化インファイトで98.0~116.0%

③アラブルタケ 古代活性A特化タネマシンガン5発で95.4~118.3%

全員なんか強そうだったので採用。どれも弱点を利用しているので、相手にテラスを切られるとワンパンできないが、それはそれでアルマのワイドフォースが通ったり、テラスを他のポケモンに切れなかったりするのでいいやと思った。構築完成。

 

構築コンセプト

①トリルしてイエアルマコータスでゴリ押し

②ディンルーはワンパン

 

個体紹介

※エントリー〆切直前に構築を用意したので、妥協個体ばっかり使ってます。

 

グレンアルマ|ポケモンずかん

 

グレンアルマ もらいび 超テラス

@きあいのタスキ

192(252)-*-121(4)-194(252)-100(0)-74(0) 多分S個体値6~7

ねっぷう/ワイドフォース/トリックルーム/まもる

 

S調整に意図はない。最遅個体いなかった。これくらいの値ならアルマの同速勝負ぐらいしか素早さ関係変わることないし、どうせ誰もアルマなんて使わないからすぐ妥協。絶対にトリルを張りたいし、トリルを張るためだけにテラスを切りたくなかったので、きあいのタスキを持たせた。そのため火力が絶妙に足りない場合もありうるため、ワイドフォースの威力を上げたい時のために超テラス。

 

イエッサン メスのすがた|ポケモンずかん

 

イエッサン♀ サイコメイカー 草テラス

@ラムのみ

177(252)-*-128(252)-116(4)-125(0)-94(0) S個体値31

マジカルシャイン/てだすけ/このゆびとまれ/トリックルーム

 

基本はこのゆびとまれでトリルを張るサポート。後発のアタッカーにつなげるためさっさと退場したいところ。防塵ゴーグルじゃなくラムのみなのは、あくびコントロール系の構築相手に無駄なターンを生ませるため。このゆびとまれであくび3回吸って、隣で好き勝手やってもらえば上出来。ボックスにいた個体を採用したため、テラスタイプに意図はない。当然最遅ではない。

 

コータス|ポケモンずかん

 

コータス ひでり 炎テラス

@こだわりメガネ

177(252)-*-160(0)-150(252)-91(4)-22(0) S個体値0

ふんか/ねっぷう/ソーラービーム/だいちのちから

 

さすがに最遅個体を見つけてきた。コータスの同速勝負はそれなりにあり得るため。多分こいつが1番強かった。イーユイはコータスの晴れ炎テラス眼鏡噴火とアルマの晴れ熱風で吹っ飛びます。最初はもくたんを持たせようと考えていたが、トリルターン中にゴリ押したいので脳筋眼鏡型にした。

 

アラブルタケ|ポケモンずかん

 

アラブルタケ こだいかっせい 炎テラス

@いかさまダイス

218(252)-196(252)-120(4)-*-119(0)-60(0) 多分S個体値14~15

タネマシンガン/ふいうち/クリアスモッグ/キノコのほうし

 

ディン狼①。驚いたことに、こいつを今まで捕獲していなかった。エントリー〆切2時間前にエリアゼロに捕まえに行った。素早さ無振りのディンルーより遅ければいいかと思い、S個体値も相当妥協。晴れ古代活性により、いかさまダイスでタネマシンガンを5発当ててくれればディン狼になれる。ディンルーの水テラスに強いのもいいところ。本来はコータスにクリアスモッグを採用したかったが、さすがに眼鏡でクリアスモッグ撃ちたくなかったので、こいつに採用。寿司の攻撃に全体的に強いところも良かった。初めて使ってみたんですが、こいつ強くないですか?

 

テツノカイナ|ポケモンずかん

 

テツノカイナ クォークチャージ 草テラス

@いのちのたま

230(4)-211(252)-128(0)-*-119(244)-71(4) S個体値31

ワイルドボルト/インファイト/みきり/ねこだまし

 

ディン狼②。お気付きの方もいると思いますが、努力値配分がめちゃくちゃ。本戦中に気付いた。ボックスにいた個体をそのまま使ったが、なぜかHPに4振りで珠ダメ効率が最悪。その上でなぜか素早さに4振り。エアプです。素早さに下降補正をかけていないのは、初手に出てくるディンルーをトリルを張る前に逆に上からワンパンしようと思ったから。普段インファイトを持っていないことが多く、珠補正も合わせて思っている2倍以上のダメージを不意にたたき出す。ドレパン耐えようとテラスを切ったイーユイもワンパンで消し飛んだ。

 

コノヨザル|ポケモンずかん

 

コノヨザル まけんき 炎テラス

@こだわりハチマキ

217(252)-183(252)-101(4)-*-110(0)-99(0) S個体値31

ふんどのこぶし/シャドークロー/インファイト/いわなだれ

 

ディン狼③。相手の威嚇でディンルーのワンパンを阻止されそうな場合に選出。鉢巻とA全振りしているため、1回こいつを殴るだけでとんでもない威力のふんどのこぶしが返ってくる。素早さラインはよく分からないので、とりあえず下降補正だけかけておいた。トリル下で無振りカイリュー抜きになってるのかな?こいつは大体何しても強い。

 

基本選出

正直、大体アドリブで選出していましたが、基本は

先発:グレンアルマ&イエッサン♀

後発:コータス@1

でトリルを張ってコータスでゴリ押し、相手の先発にディンルーが来そうな場合は

先発:グレンアルマ&テツノカイナorコノヨザル

後発:コータス@1

で何とかします。

 

さいごに

何でこれで勝てたんでしょうね。自分にも分かりません。あの大会の混乱の中、対戦相手も本領を発揮できてなかったのかもしれません。運だけと言われても仕方ありませんね。ただ個人的に構築にポテンシャルは感じたので、全国のイエアルマ使いの皆さん、今後の開拓も頑張りましょう。

最後に、今回64位ギリギリの自分がPJCS決勝の権利が得られるの、成績がきちんと反映されていない状況下であまりにも不当だと思うんですよ。おまけに次の追加本戦への参加権もないので、自分は永遠の疑惑の64位になってしまいました。地味に辛いです。ポケモン公式さんには、きちんとした成績開示・実態調査をお願いしたいところです。

 

【SV ダブル S2 最終42位 レート2045】コノヨゲンガー始動対面構築

はじめに

はじめまして!Dumboと申します。ポケモンSVよりダブルのランクバトルに本格参戦しました!この度、シーズン2で最終42位と52位を達成することができたので、記念に構築記事を書いてみようと思います。初めて執筆するので、至らない点が多々あると思いますが、ご了承頂けると幸いです。本記事では、42位を達成したROMで使っていた構築を紹介したいと思います。

 

構築経緯

前世代の剣盾では、主にシングルのランクバトルを細々とやっており、昨年のINC以降から少しずつダブルバトルに興味を持つようになっていました。本格的にダブルのランクバトルに潜り始めたのは今作からで、それ以前にもYouTubeなどでダブルプレイヤーの方々の対戦を見ながら立ち回り等を勉強したりしていたのですが、大きく痛感したのは、ダブルバトルにおいては特に、盤面に合わせてアドリブ的な対応を適切に取ることが多く求められるなということでした。そのようなプレイングスキルを身に付けるだけでなく、変化する環境への理解を深めるためにも、ランクバトルにひたすら潜り続け経験を積むのが一番得策なのでしょうが(特にソロプレイヤーにとっては)、普段あまり対戦に時間を取れない自分には中々難しいと判断しました。

そこで、プレイングが未熟な自分にとって、動かし方がシンプルで、事前の段階で立ち回りがある程度確立できるような、シングルでいうところの対面的な構築をダブルでも実現できないかと考えるようになりました。また同時に、願わくば、環境の変化に影響を受けにくく、選出・立ち回りがワンパターンで完結する、ギミックよりの構築を組むことで、選出・立ち回りのブレを最小化する構築を組めないものかと考え始めました。

このようなコンセプトの下、まず初めに注目したのが、鉢巻カイリュー黒い眼鏡ドドゲザンの単体の対面性能が高い並びでした。そこで、ランクバトルで数戦、カイリュー・ドドゲザン@4の構築で戦ってみたのですが、初手に置くこの2体があまりうまく機能しないことに気付きました。というのも、試合の序盤では相手の残数も多く、いくら対面性能の高いこの2体であっても相手の立ち回りでうまくいなされてしまうことが多かったからだと思います。一方で、相手の残数が減った段階で、後発としてこの2体が残った試合は、比較的勝率が高かったように感じました。

ここで、相手とカイリュー・ドドゲザンで2on2ができる状況を意図的に生み出すことができれば自然と勝率が上がるのでは、という考えに至ります。この役割をこなせるポケモンとして真っ先に思い浮かぶのは、スカーフ命懸けコノヨザルです。問答無用でお互いの残数を1ずつ減らすポテンシャルがあるこのポケモンは、最もシンプルに上記の状況に近づけてくれます。残り1体をどのように処理するかですが、候補として、①対面性能の高い別のポケモン、②道連れで無理やり相手を1体持っていけるポケモン、のいずれかを選べば、比較的上記の状況に持っていきやすいのではと考えていましたが、上記の2つを満たすポケモンとして、襷道連れゲンガー・襷道連れ砕ける鎧グレンアルマが最有力候補にあがりました。特に襷道連れとスカーフ命懸けコノヨザルの相性が良く、本来なら集中攻撃を受けて道連れを押せるタイミングがない襷ポケモンでも、隣のコノヨザルが命を懸けてくれているおかげで、初手のその瞬間だけ1on1になっており、襷を盾に削りを入れられる&次のターン上から道連れする準備ができているという状況を生み出せます。この2体のうち、下記の理由から、襷道連れゲンガーを選びました:①ノーマル技、特に神速を透かすことができる、②素の素早さが高い(アルマの砕ける鎧は特殊に反応しない&最速ゲンガーは大体の合体後のヘイラッシャを抜ける)、③黒い霧を持っているように見える。①については、コノヨザルと初手に並べることで、特に相手の初手カイリューやイッカネズミに何もさせないという点が偉かったです。

こうして、初手コノヨゲンガー始動アグロ対面構築のコンセプトが完成しました。すなわち、①命懸けと道連れで相手の2体を無理やり持っていく②カイリュー・ドドゲザンで2on2する、という流れを組み合わせることで、選出・序盤の立ち回りを固定化し、最後に対面的に殴り合う、という動きのシンプルさを享受することができます。細々としたアドリブは必要ですが、それでもこのワンパターンは比較的どのような状況でも徹底しやすいと考えました。もちろん、対面構築に近い関係上、相手の最後の2体としてカイリュー・ドドゲザンに有利なポケモンが残ってしまう場合もあります。しかし、ランクバトルという性質上、すべての試合に勝つ必要はなく、①と②の両方が成功する確率が60%あれば十分と考えました。これは、アグロ構築なために試合もすぐに終わりがちで、対戦数もそこそこ稼げるということも理由にあります。また、相手もこちらの戦術が見えない中、意図的に裏のカイリュー・ドドゲザンに有利なポケモンを残しながら①を切り抜けることも難しいと考えられます。言ってしまえば、勝率の高い噛み合いゲーを押し付けているだけでした。実際は、上記の動きを徹底するようになってからは勝率は75%ほどで、そのために信じられないほど順位が上がったという次第です。

最後に、構築の残りの2体ですが、上記の動きを徹底する関係上、絶対に選出しないことは明らかだったので、選出圧力・誘導枠、兼チアリーダー枠として採用しました。まず、コノヨザルがスカーフ型と一点読みされにくいように、ゲンガー・コノヨザルと並べてビルドアップ型に見えやすくするよう、イッカネズミを採用しました。正直、型は何でも良かったので、万が一出てきてしまった場合に単体で強そうなテクニシャンにしました。最後に、これ寿司構築どうするんだ、と思った方も多いかと思いますが、寿司は普通にきついです。試合序盤・中盤の合体寿司は、命懸けや道連れにより噛み合いで倒すことが一応可能ですが、最後の2on2の相手が合体寿司であれば結構絶望的です。なので、選出画面から「寿司、対策してますよ」感を出してくれ、一番の推しポケであるシャワーズを最後の1匹として採用しました。ゲンガーと一緒に黒い霧2段構えを醸し出してくれるおかげで、大体の対寿司試合で寿司が合体しないか、そもそも選出されないケースが多かったです。当然、ここにも噛み合い要素があることは明確ですが、結局自分のやりたいことを押し付けるのが一番強いと思ったので、相手が寿司だからといって選出を歪ませることはありませんでした。信じてやれなくてごめんね、シャワーズ。

 

構築コンセプト

①ワンパターンの選出・立ち回りで何も考えずに勝つ

②自分に有利な噛み合いゲーを押し付け、相手の思うようにさせない

 

基本選出

先発:コノヨザル&ゲンガー

後発:ドドゲザン&カイリュー

これ以外の選出パターンは基本ないです。

理想の動きは、

1ターン目:コノヨザル命懸け、ゲンガー適当に殴る(襷っぽい相手優先)

2ターン目:ゲンガー道連れ、隣ドドゲザン守るor殴る、またはカイリュー殴る

3ターン目以降:ドドゲザン・カイリューで2on2

 

個体紹介

 

シャワーズ|ポケモンずかん

 

シャワーズ ちょすい 草テラス 

@ラブラブボール → オボンのみ

220(116)-*-122(244)-144(108)-120(36)-86(4)

だくりゅう/くろいきり/あくび/みきり

 

チアリーダー枠①

推しポケ。ラブラブボールを持たせるメリットとしては、選出段階でなんか刺さってそうに見えても、選出しづらくさせることでコンセプトへのコミットメントを与えてくれる点。しかし、バンギルガンと当たった際に、あまりにもゲンガーを出すのがナンセンスと感じたため、万が一の保険として持ち物をオボンのみに変更。シーズン通して1度だけ選出。信じてやれなくてごめん。

 

イッカネズミ 4ひきかぞく|ポケモンずかん

 

イッカネズミ テクニシャン ノーマルテラス 

@こうかくレンズ

149(0)-127(252)-90(0)-*-96(4)-179(252)

ネズミざん/このゆびとまれ/アンコール/まもる

 

チアリーダー枠②

バンギルガンと当たり、ゲンガー出しづらいし、シャワーズがラブボ持っているせいでパニクって1度だけ出陣してしまう。眼鏡っぽいガモスにネズミざんで特攻。3回目あたりで焼けてくれたおかげでなんとか突破。仕事はきちんとこなしたのできっと偉い。

 

 

コノヨザル まけんき 格闘テラス 

@こだわりスカーフ

217252)-136(4)-100(0)-*-110(0)-156(252)

シャドークロー/インファイト/いのちがけ/とんぼがえり

 

とにかく何も考えずに目の前のどちらかにいのちがけ。とんぼがえりしたくてもいのちがけを徹底。余計な欲は出さず、後ろを信じて残数を減らしにかかる。

少しヤンキーかと思われるかもしれませんが、イッカネズミと並んだゴーストタイプ(サーフゴーやコノヨザル)には、いのちがけしてました。というのも、そもそもイッカネズミがこちらにやることがなく、コノヨゲンガーのゴースト2枚を前に、相手が取り得る行動が、①ゴーストを守らせる、②イッカネズミがこのゆびとまれ、③ゴーストにテラスをきる、④ゴーストを退かせる、のいずれかだと考えていたからです。特に③の場合、相手はイッカネズミを守らせることが多く、イッカネズミ側にいのちがけを打っていた場合、想定のシナリオから外れてコノヨザルがダメージを食らうため、4パターンいずれにも対応できる手として、ゴーストタイプにいのちがけしてました。相手もそのようなヤンキー行動を想定するはずもなく、大体③を選んでいたため、めちゃくちゃアドバンテージを稼ぐことが多かったです。相手が逆にゴーストタイプで素で突っ込んでいる場合に裏目になるのですが、それはそれで相手もヤンキーってことで割り切るつもりでいました。ただ明らかにやっていることやばいので、自省の意味も込めてここに記録しておきます。

 

ゲンガー|ポケモンずかん

 

ゲンガー のろわれボディ 飛行テラス 

@きあいのタスキ

135(0)-*-80(0)-182(252)-96(4)-178(252)

シャドーボール/ヘドロばくだん/トリックルーム/みちづれ

 

マスカーニャ以外の上を大体取れる素早さからのみちづれは強かった。みちづれで最初のターンに削った方以外の相手を持っていけたらほぼ勝ち(ゲンガーに確2取られている削られた側は大体守ってきて、隣の後発で殴られることが多いため、割と現実的)。トリックルームはおいかぜ対策のつもりで採用したが、万が一みちづれを透かされた場合でも、次のターンにトリルすることで相手に想定外のみちづれを決めることもできる。それが更に透かされたら透かされたで、裏のカイリューやドドゲザンが普通に有利になるため、基本アドしか生まない(と勝手に思っていました)。

あまり意識されませんが、相当な運ゲポケモン。ヘドロばくだんで30%で襷マスカーニャを一撃で持っていける。のろわれボディで30%で相手の技を縛っていき、こだわっているポケモンに交代を強要させる。ふんどで殴ってきたコノヨザルにのろわれボディ発動、しばらくゲンガーやカイリューへの有効打を消滅させる。等々。30%を代表する運ゲポケモン、まさにサンダー。ただ、アグロ構築にはこういう上振れ要素は結構大事だなとも思いました。

 

ドドゲザン|ポケモンずかん

 

ドドゲザン そうだいしょう 悪テラス 

@くろいメガネ

207(252)-205(252)-140(0)-*-105(0)-71(4)

アイアンヘッド/ドゲザン/ふいうち/まもる

 

構築の始点①

個人的に、この環境で最強だと感じた1体。いのちがけ&みちづれの動きから能動的にそうだいしょうを発動させていくスタイル。くろいめがね×そうだいしょうで鉢巻持っているかような火力が出せるため、悪テラスふいうちのリーチがとにかくすごい。仮に試合序盤の動きが失敗に終わっても、カイリューとこいつなら2対3くらいの数的不利なら簡単にひっくり返せる。

 

カイリュー|ポケモンずかん

 

カイリュー マルチスケイル 飛行テラス 

@こだわりはちまき

179(100)-204(252)-115(0)-*-120(0)-120(156)

テラバースト/しんそく/げきりん/けたぐり

 

構築の始点②

何の変哲もない鉢巻飛行テラバカイリュー。ドドゲザンを狩れるようにけたぐり採用。このポケモンも間違いなく最強。

 

さいごに

シーズン2は自分のやりたいことをうまく押し付けられたことが最大の勝因でした。自分でも信じられないくらい順位が伸びて正直びっくりしています。しかし、この構築の最大の弱点は、①バレると弱い、②根本的なプレイングが上達しない、の2点だと思います。特に②は致命的だと感じたため、サブロムでは同じ構築を使わず、スタンダードな雨パを使ってプレイングの学習を試みていました。そちらでも最終52位を達成することができたのですが、正直なぜ勝てていたのかが今回は言語化できませんでした。まだ自分のプレイングが感覚の域を抜けていないので、これからしっかり学んでいきたいと思います。

噛み合いゲーだけじゃこの先勝てなくなる!

 

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